昼間に平均8回以上トイレに行くことを"頻尿"といいます。
通常膀胱には300~500mlのおしっこをためることができるのですが、何らかの原因でこのバランスが崩れると、100~150ml程度たまっただけで強い尿意を感じるようになります。
また、時間や場所に関係なく、自分の意思に反しておしっこがもれることを"尿失禁"と言います。もれといっても服までぬれるほどの「おもらし」から、軽く下着が湿るくらいのいわゆる「ちびり」まで、症状や頻度は様々です。こちらは、本来ならば自分の意思で制御するはずの膀胱の働きのコントロールが効かなくなってしまった状態のことをいいます。
トイレが近かったり、おもらしが気になると悩んでいると、安心して買い物にいけなかったり、夜ぐっすり眠れないなどの、日常生活に深刻な影響を与えることになります。
過活動膀胱・尿失禁に悩んでいる方が日本だけで500~600万人いるといわれています。頻尿・失禁に悩む方の数はは、年齢とともに多くなる傾向にありますが、幅広い年齢層の方がこれらの症状に悩まされています。
たくさんの方が困っているにもかかわらず、治療できることを知らなかったり、年のせいだとあきらめていたり、恥ずかしいからと隠して病気を抱え込んでいる方も多く,頻尿・尿失禁で病院を訪れる方は、悩んでいる方のうちの半数以下だというのが現状です。
頻尿・尿失禁に悩んでいる方の膀胱は過剰に活動している状態と言えます。これは過活動膀胱と呼ばれます。過活動膀胱にはいくつかの原因となる疾患が考えられます。