高血圧というのは、血圧が高いという1つの症状です。
たまたま測った血圧が高いときには血圧が高いと言えますが高血圧症とは言い切れません。高血圧症とは、くり返して測っても血圧が正常より高い場合を言います。くり返しの測定で最高血圧が130mmHg以上、あるいは、最低血圧が90mmHg以上であれば、高血圧と診断されます。
血管の壁は本来弾力性があるのですが、高血圧状態が長く続くと血管はいつも張りつめた状態におかれ、次第に厚く、しかも硬くなります。これが高血圧による動脈硬化で、この動脈硬化は、大血管にも、小血管にも起こり、脳出血や脳梗塞、大動脈瘤、腎硬化症、心筋梗塞、眼底出血などの原因となります。また、心臓は高い血圧にうち勝つために無理をすることになり、心臓肥大が起こり、心不全になることもあります。したがって、こうした合併症を予防するためには、高血圧にならないように注意し、既に高血圧の人は血圧を正常化することが必要です。
高血圧症は治らない病気ではありませんが、食餌療法、薬物療法などで血圧の急激な変動をさけ、コントロールすることが一番大切になります。
自分でも血圧をチェックすることをお勧めします。